ここで詩を書け【馴れ合い】 コテ辞典掲示板 文化部 【上等】
1 名前:名乗るほどの者ではない [2004/05/26(水) 02:39]
・詩板が開けない
・こっそり書きたい
・317タン、、、

などの理由でドゾー

64 名前:昼酔軒@助手補佐見習 ◆Noon.k9qCE [2004/07/14(水) 22:17]
>>62
批評感謝いたします。

一度壊れてしまえば、直すのに時間が掛かる物ばかりですから。
本当に壊すのだけなら簡単ですよね(色々な意味で)。

65 名前:http [2004/07/15(木) 02:07]
>>61
レスサンクスです

自分で読み返してみると、切り貼りした感が残ってるにゃー
(『送電線の虹』は5文字ポエム用にストックしていた奴だったりする)

突き放してるのか近付きたいのか
訳の分からなさを感じていただけたら嬉しいです

66 名前:人形使い [2004/07/15(木) 02:20]
>>63
さらりと流れる描写にシンプルな配色で感情は抑制され
読んだ時の嫌悪感が極力排除されている不思議な光景。

対象が完成された美ならば
非対称はエロスだと思います。
ゆえに血肉の表現とあいまって
とてもエロティックな詩だと思います。
(エログロバイオレンス??)

最後の真偽が気になるけれど、知りたくはないような。。。。。

67 名前:人形使い [2004/07/15(木) 02:30]
>>64
宇宙が膨張をやめて逆巻きになったとき
それらはきっと取り戻されるのだけれど
それはそれで・・・って感じですねぇ。
やっぱり"破壊と表裏一体の創造"とか
"良い事と悪い事のバランス"とか
そういう均整のとれた宇宙を思い描いて・・・
壊れた関係から目を逸らしたりなんかして〜〜〜

>>65
分けわからないんだけど
その表面のどたばたの向こうに
静かに横たわる思いはあると僕は考えてますよ☆
だからそう読んでしまうのです。
あぁ、好きなんだなぁ、と。
(送電線の虹は、その浮遊っぷりが詩を引き立ててるなと感じました)

68 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2004/09/10(金) 00:48]

車窓から流れてくる空
後退していく街
紫立ちたる陰はビルの鋭角

さよなら
さようなら
合わせ鏡のなかの僕

鏡越し映った老婆の
消え入る笑顔の向こうに新宿

69 名前:名乗るほどの者ではない [2004/09/22(水) 02:55]
皆が笑っている
あへらあへらあへらあへらと
笑っているのだ
私が泣いているので
皆が笑うのだ
あへらあへらあへあへ と
私の場合
泣きたくもないのに泣いてしまっているのだが
皆は笑いたくもないのに笑ってしまっているのだろうか
今現在 不本意に涙を流し続けてとめられない私には
笑っている彼らの気持ちなど分かりはしない
泣くのってしんどいね 疲れるね わけがわからなくなるよね
皆はどう?
笑うのってしんどいの?疲れるの?わけがわからなくなるの?
どうなってしまうのかわからなくなるの?
どうしたいのかわからないでいるの?
私は そうなんだけど
あへら あへら
泣いているけど笑ってみたよ
だけど泣いているからうまく笑えないし
笑っている気持ちもなにに笑っているのかも分からないんだ 
しくしく あへらあへら くすんくすん あへあへあはは
しくしくしくしく・・・・

あへら

泣いているのっておかしのかしら
笑っているのっておかしくないのかしら
なにがどう違って
涙と笑いに分かれてしまうのかしら

わからないことばかりなので
当分私は泣いてしまう

しくしくしく くすんくすんすん

70 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/09/23(木) 21:16]
>>68
合わせ鏡で自分の顔を見ると別人のようだけどこれが普段の自分なんだな。
を、分け目が反対、とか、スゲー違和感あるのは本人だけなんだな。
青の羊さんて、客観的に自分を見る自分、みたいな感じの詩を書く事が多い?

>>69
んー、、おそらく的外れで何のフォローにもならんと思うんだが、
例えば、人通りの多い道なんかで、シクシク泣いてる人がいた時の周りの反応って
「どしたんだろ、、、、?」って感じだと思うし、逆に笑ってる人がいたら
「頭の不自由な人だな、、、」って感じだと思うし、だから、多分泣いてるからといって
それがおかしい事ばかりではないと思います。

71 名前:人形使い [2004/09/28(火) 02:53]
317さんとても真摯に肌に近づけて詩を読むんですね。
ここも然り。最近見つけた倉庫スレにも感心しました。
眺めていてなんだか嬉しくなります。
がんばって続けてください♪ (スレ違いまかり通る)

72 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/09/28(火) 16:44]
>>71
を、何だか久しぶりですなぁー

73 名前:猛禽 [2004/10/04(月) 22:52]
「詩」

すうっと溶けてくるのなら
たぶんあなたと同じです
子供のころの楽しさや
せつないあの日のごはんのように
ときどき思い出したいような
そんな景色でできてます

ちくりと刺さる棘先は
きっとあなたのやるせなさ
あきらめ捨てた目標や
取りもどせないことばのように
帰りたくても叶わぬような
そんな苦さでできてます

思わずほろりとくるときは
かならずあなたの秘密です
シャイな気持ちや戸惑いで
ふっとそっぽをむくように
しゅらしゅら軽く生きてても
あなたの真芯が泣いてます

やさしく心にしずんだら
終(つい)まであなたの味方です
ぱたぱた暮らした毎日を
ひとりで思い返すとき
わらって風に流せるように
あなたに沿って歩きます

(Ф∀Ф)ノ= ラッキーレス
この詩を読んでしまったひとは必ず評価をしないと
40日以内に〇〇〇が腐ります

74 名前:人形使い [2004/10/05(火) 19:50]
う、、、腐る、、。

>73
詩篇というのはバファリンじゃないけど
半分は必ず読み手の思いでできていて
(もう半分は書き手の思いでできていて
(両者が混ざり合うところにこそ美しさがあるのだと私は信じています。
ぴったりと読み手の心に寄り添う言葉っていうのはとても稀少で
そんな理想的な詩篇の有様が静かに佇んでいます。
過不足無く美しい言葉。
詩の在りようを描いた詩を読んでこの詩の一部になっていることを思うと
この上ない眩暈が呼び起こされます。

渦巻き系の詩。

75 名前: ◆Ui8SfUmIUc [2004/10/05(火) 21:57]
過疎



貧困と空腹を引く馬車がやってきた

ゴロゴロ ゴロゴロやってきた

ねぇ、プリンセス、わたしの腹をさすっておくれ

淋しい三角形の歯車が

あなたの股間に納まるように

農夫のへこんだ腹をさすっておくれよ

先の茶けた草に足をとられたお馬の類が

くたばったまま動かない



ひひん ひひん ひひひん

76 名前: ◆Ui8SfUmIUc [2004/10/06(水) 18:42]
農村


寂しい農村は味噌汁のにおいがする

茶色の小川が流れて 茶色の家がぽつぽつと建ち

茶色の大地の上に 茶色の山脈がのっかり

頂きは錆色の空を仰いでいる

民は茶色の仕事着で 茶色の畑を耕し

茶色い息を吐きながら 茶色の話で一日をむかえる

寂しい農村は味噌汁のにおいがする

けものの類の灰色の生活が

錆つ付いた罠に足首をえぐられた

茶色い娘よ 裏山の神社は 今でも茶色くあるか

赤い林檎の、甘酸っぱい思い出よ

77 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/10/06(水) 21:32]
>>73>>75-76
きっと感想書きます。感想でよければ、ですが。
でも、今はチョト待って、、
そのうちきっと書くから、、、、、

チンコが腐ったらとても困ります、、、、、、、、

78 名前:猛禽 [2004/10/06(水) 21:58]
>>77
そんなとこが腐るなんて言ってないから
無理しないでくださいね
書かなくても、ほんとにいいですから。ごめんなさい

79 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/10/06(水) 22:00]
あぁ、、、、何か先っちょが変な色にナテキタ、、
腐るのだけは勘弁してくれ、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

80 名前:名乗るほどの者ではない [2004/10/06(水) 22:44]
猥談じゃなくなったから、こっちでやってる人がいる……

81 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/10/06(水) 23:10]
うるさいよ!

82 名前:名乗るほどの者ではない [2004/10/06(水) 23:15]
いっそ、猥談専用立てたら?w

【銀河皇帝】 猥談スレ 【推  奨】

タイトルはこんな感じが素敵。
スレ違いスマソ〜〜

83 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/10/06(水) 23:20]
そうだな。
いいかもしれない。

、、、、っていうか、俺にとっての深刻なエロ相談に終始するばっかりで、
来場者がほくそえむスレになるだけのヨカン。

84 名前:名乗るほどの者ではない [2004/10/06(水) 23:21]
だから(・∀・)イイ!んじゃん。
分かってるんでしょ?それが(・∀・)イイ!ってこと。w

85 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/10/06(水) 23:22]
誰かが俺をいぢめる、、、

86 名前:名乗るほどの者ではない [2004/10/06(水) 23:29]
違う畝。
こおいうのは、構う。というのです。
自称半立ちの酔っぱらいお兄さん。
ああ、楽しい。

で、立てる?立てない?ねえねえ?(・∀・)ニヤニヤ

87 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/10/06(水) 23:32]
>>86
だから、チンコと共にたてたってば。

88 名前:人形使い [2004/10/08(金) 00:29]
317さんと被っちゃうけど僕のは貧相だからいいやね。

>75-76
感想、3回書き起こして3回とも途中でやめました。
それでわかったことは
北さんの詩はつるっと麺みたいな味わいで
滑らかに言葉がお腹に入ってきて
お腹いっぱいで
この満腹感についてつべこべ言うのは莫迦らしくなってしまうのです。
顔の見えぬプリンセスも味噌汁の匂いも林檎の鮮やかな赤も
なんだか「美味しかった」以外のどんな感想もバカバカしく感じられるのです。
滑らか極まりない言葉列へ最大限の賛辞としていえる台詞は
⇒「ごちそうさまでした。」

いっつも感想うまくいえないんだけれど、北詩、好きです。
ひっそり読んでます。
その感性のファンです。
ひんむきも応援してます。

あー、なんだか自分の言葉切れの悪さに腐りそう。。。

89 名前: ◆Ui8SfUmIUc [2004/10/08(金) 18:12]
>>88
ラッキーです。なんかラッキーです。
俺はラッキーです。
こちらこそ「ごちそうさま」です。
もうこれで「頂きます」は入りませんね。
秋の秋刀魚を頂くような、油ののった
「頂きます」はいりません。
修行僧のようなあばら骨のガリガリした
ところこそ永遠の「ごちそうさま」です。
俺は感想を読んでてそう感じました。
また「ごちそうさま」と言ってください。

90 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2004/11/28(日) 21:36]
>70
コメントどうもでした。ここ半年くらい詩作=瞑想みたいな気分がずっと
続いていて久しぶりに梁山泊&チャンプ作品群見たらあまりの巧みさにびっくりした今日この頃です

91 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2004/11/28(日) 22:12]
>>90
を、久々。

92 名前:名乗るほどの者ではない [2004/12/05(日) 04:08]

「 見上げても何もない 」 と
そう思うばかりになる季節が
足音高くやってきてしまった
灰色の絨毯から墜ちてくる
天使の残骸が地上を覆う
それがなぜ赤ではなく白なのか
時折不思議に感じながら
目を離せずにからっぽの空から
降ってくる残骸に目を凝らす


連投に阻まれた。置かせてください。

93 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [2004/12/27(月) 19:30]
おっぱい

みんなおっぱいをすってきた
長い乳首や丸い乳首
ちゅぱちゅぱ んぐんぐ すってきた

いつかおっぱいをあげる時
もう覚えてないその仕草を
わが胸で真似る 心地よさ

おちちの先が奥までずっと
へそまで達したその時に
私は私を生んできた

春、夏、秋、冬、朝、昼、晩

風、雲、太陽、お月さま

94 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [2005/01/18(火) 20:12]
クズ入れにクズを入れた
職場ではクズ入れにクズを入れない
学校でもクズ入れにクズは入れなかった
でも今の僕はクズ入れにクズを入れてる
ゴミとクズは違う
時計が壊れればゴミだ
クズはクズとして生まれる

クズは放置される
だから、泣きながらでもクズはクズ入れにいれなければならず
けっして生まれたままの、そのままの姿で放置してはいけない
どんな形で生まれようと、そっと、やさしく、かたづけてあげよう

いちど、夢を見た
僕が生まれる瞬間だ
僕は、泣いていた
おおきく、おおきく、ないていたんだ

95 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2005/02/27(日) 01:54]
スイマセン、投下させてください。

「音色」

いつも通りの日常がお伽噺のようで
いつもと違う表情が飽き飽きした日常のような
いつでも俺の傍らに佇む音
多分いつも通りの音

無味乾燥な空間に咲く色彩
鮮やかなのが色ではない音で
華やかなのが音ではない色で
七色の軌跡が真っ青な空を貫いて

宇宙空間を射抜いた音の色
その更に先をいく視覚の振動
多重に奏でられる知らないあの音に
俺はいつも戸惑う

96 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2005/08/02(火) 00:10]

律儀に熱を帯びはじめた路上と
雲の切れ間の灼熱

1人きりのベットから抜け出して
空に向けて深呼吸をする
体温が抜けて心地よいはずなのに
煩わしいのは微かに湿った前髪のせいだろうか

淡く塗り込められていた青が
微かに溶け出し始めていた

97 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2005/08/06(土) 00:09]


即興なドラマ  とか
即興な某師匠の漫才  とか

土壇場で掌返す ステルス機の編隊
即興な選挙

インプロビゼーション!

反射と瞬発力と直感で

奈落へ


そして宙(そら)へ  でぃすかばりー

(飛ぶ鳥…)

98 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2005/08/12(金) 01:06]

「感動しなくてはならない」

いうような

脅迫に似た映画たち

ヒロインは恋をする
そして死ぬ
さらに蘇る
しかし再び消滅する

ある時は赤銅の大地の中心で
ある時はひまわり畑で

ああ
うんざりしている俺の顔を
涙目で覗き込むな 女優よ

99 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2005/08/18(木) 01:11]
「ある主題歌を聞いて」


甘すぎるあの声では役に立たない

深い傷口が塞がるまでの
語るに足りない幾つかの出来事

確実に それと分かるアザを指差されても
きっと 顔色ひとつ変えずに偽る事ができるはず

だけど
別のオンナに託けて甘えてみても
あの歌のように上手には笑えないと思ったよ

100 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2005/08/18(木) 02:16]
連投ごめんなさい100

101 名前:青の羊 ◆pNGtbbWniA [2005/08/24(水) 02:48]

いつも斜め前で 背を向けた
悲しみって奴が肩をゆすっている

泣いているのか
いや、俺を嘲笑っているに違いない

無視することが容易いかわりに
無視しようとすると意識してしまう

本当は目の前にあるものと、向かい合わなければならないのに

視界の隅で
背を向けて肩をゆすっている

泣いているのか?
いや、俺を嘲笑っているんだ

102 名前:名乗るほどの者ではない [2005/09/29(木) 23:38]
君が僕に与えてくれたもの
どんな不条理が僕に侵食しようとも
笑ってやり過ごせる そんな心の余裕

103 名前:むこうの317 ◆317..n/Ke6 [2006/07/19(水) 23:51]
「ジイチャンを想う日」

あれから1年
夏晴れ、そして蝉時雨が遠く近く降り注ぐ日だった

見上げる空
妙に広い、なのに何者かの圧力を感じ低く見える

かわいがってもらった記憶というのは鮮明に蘇る
そんな温かな想いや優しさを改めて想い帰した一日

104 名前:もうきん [2007/06/27(水) 14:28]
「マーガレット」

私が病気なのを知っていて
それでもいいっていうから結婚したのに
今ごろになって子どもが欲しいって彼が

ペギー、ペギーきれいなマーガレットのパジャマ
どうしてわたしなんかの前で泣くの

食堂は明かりもなくてまっくら
窓にくっきり細い月が見える

ペギー、ペギーそばかすいっぱいの頬
生きてるだけでいいはずなのにどうして泣くの

もし子どもを産んでも私は
おとなになるまで見守れるかどうかわからない
そんなかわいそうな子どもなんて
でも跡継ぎがやっぱりあきらめられないって彼が

ペギー、ペギーとおい国から嫁いで
ほとんどことばも通じない舅や姑

日本に来たこと後悔してるの
ほんとは口にしないだけでボストンに帰りたいの
どうしてひとりでがまんしてるの
なんにも悪くなんかないのに

ペギー、今エレベータが動く音がした
内科病棟にも夜明けがくる

泣いてもかまわないんだけど
元気出して

105 名前:もうきん [2007/11/02(金) 10:28]
「ゆめ」

ほんとのつらさは
泣いていた夜中
せなかをなでてくれたひと
ゆっくりゆっくり癒してくれた
仕事で荒れたてのひらに

ほんとのさびしさは
わたしが旅立つ朝
お弁当持たせてくれたひと
笑顔で小さく手をふって
立ちつくしていたエプロンに

ほんとの恋は
いつからか知らないけど
ずっと気になる大きな手
つなぐ機会はなくっても
見ているだけで生きられる

ほんとのゆめは
こどものそのまたこども
すやすや眠るこぶしのなかに
いっしょに守ってくれている
あしたが不安にならないように

106 名前:もうきん [2007/12/05(水) 10:38]
「おじいちゃん」

もう薬のための水も飲み込めないし
点滴も自分ではずしてしまったので
乾ききった喉からは声も出なかった

でも毎晩寝る前に耳元で
またあしたね、またあしたの朝会おうねって頼むと
にっこり頷いてくれるんだよね
そーっとドアをしめる前にふりかえると
肘から上をがんばってもちあげて手を振ってくれるんだよね

だんだんにっこりがかすかになって
頷く角度もちいさくなって
でもそれを確かめれば毎晩安心してねむれた

よし(ФvФ)!あしたまではだいじょうぶおじいちゃんはいる
よし(ФvФ)!約束したんだからあしたの朝も会える

おじいちゃんのおむつは
ぜんぜんよごれなくなっていっていつ見てもからからで
ただおしりのかたちにまがっているだけで
食べないし飲まないしあたりまえなんだけどそれがとてもかなしくて
きれいなままのおむつをかえるときなみだがでて
なみだがでて

おむつがよごれないってさびしいね
おむつがくさくないってさびしいね
からだのなかをすっかりきれいにすてて
いってしまうおじいちゃん

夜明け前におじいちゃんは死んだから
最後の約束ははたせなかったけど

おじいちゃんまだ生きていていいって思ってくれてたんだよね
死なないでいようって思ってくれてたんだよね
寝たきりのつらい日々のなか

おじいちゃんほんとは苦しくて苦しくて毎日がつらいだけで
もう開放されたいと思ってたかもしれないね
孫がかわいそうだからつきあって頷いてたけど

おじいちゃんわたしにはかわいがってもらった思い出しかない
ひたすらかわいがってもらった思い出しかない
おじいちゃんの人生やら哀しかった出来事やらなんにも思いやった
記憶なんてない

ごめんね
ごめんね

107 名前:もうきん [2007/12/07(金) 20:04]
「雨」

雨が冷たい午後に夕刊が遅れて
いつもは集金にしかこないはずのおじさんが
とっぷり暮れた道を軽トラックで配達にきて

今朝とつぜん休みたいっていうから
そんな急にはだめだって言ったのに待ってても来やがらねえ
まったく今の子は何を考えてるのかわからないから困る

おじさんは母にこぼしたそうです

その日護国寺にすごい数の傘があふれて
夜になってもそれは絶えなくて

尾崎豊がめちゃめちゃ好きで
何がなんでも葬儀にいきたかったらしいとおじさんは言いました
まったく今の子はテメエのことしか考えていやがらねえ

配達していたのは19歳の新聞奨学生で
そのあとまもなく仕事をやめて故郷へ帰りました

おっかさんのおっぱいが恋しくなっちゃったんじゃないの?
半年もつとめられないで福岡に戻ってこれからどうするのやら
せっかくはいった専門学校もやめちゃったしね
ご両親も心配するだろうとずいぶん説得したけどもうぜんぜん耳もかさなかった

おじさんは疲れた顔をして言ったそうです

その日護国寺にすごい数の傘があふれて
夜になっても駅の混雑が続いて


でもそんな話を聞いたのはずっとずっとあと
尾崎豊の十三回忌に発売されるアルバムのポスターがサティのDVD売場に大きく貼ってあるのを見て
いっしょに買い物にきた母が突然思い出したのでした


それから護国寺を通りすぎるたびに
決まってわたしはその人を思うのです
ううん、尾崎豊じゃなくって
福岡からひとり出てきて、新聞販売店の寮ですこしの間くらして
大好きだった尾崎豊を雨のなか見送って
また帰っていった人がいたのを思い出すのです

名前すら知らないし、もちろん顔だって知らないのに
そのとき19歳だった
その人を

108 名前:もうきん [2007/12/10(月) 00:45]
「思い出のために」

さよならを
言い合わなかった
わかれがすき

109 名前:もうきん [2008/01/24(木) 19:49]
「七五あそび」

こうしてとぎれて黙っても
とんでいくよね
時間って

昔いちばん好きだったケチャップ味のソーセージ
物置のすみに死んでいた年寄り猫の白い腹
せんないむかしの思い出やなくしてしまった宝物
そんなたわいもないことでふたりの時間がとんでいく
木々のざわめき、星のうた

だいじな話があるような
だけど今かはわからない
あんまりふたりは淡くって確かめるにも早すぎて
木々のざわめき、星のうた

あしたも会えると知ってても切なくなるね別れって
それぞれむかえる一晩が1年よりもつらいよな
10年よりも長いよな
木々のざわめき、星のうた

指先ひとつふれあわずむきあうだけのときなのに
あなたの髪色やわらかでさわれもしない距離なのに

木々のざわめき、星のうた

あなたが熱いわたしの目
わたしが熱いあなたの目

木々のざわめき、星のうた

110 名前:もうきん [2008/01/29(火) 10:45]
「夜」

あのころいっしょにいて
いまはだれともいない
あしたはまただれかとわらって
あさってはひとりで泣いてる
いっしょとひとりとくりかえして
いつかきっと心はおわるけど

ひとりはだいじなことだとおもうの
いっしょをつなぎあわせてしあわせなとしつきとかぞえるより
かすかなかぜのおともきこえて
ちいさい鳥がなきおわる瞬間もたしかめられる

ひとりはやさしいことだとおもうの
だれかとはしゃいでいるとなんにもみえないで平気になるけど
ひえこむ夜のくびすじのつらさがわかって
空が白むだけでなきはじめる鳥のせわしさもわかる

ひとりは
ひとりのだれかとしかふたりになれないとおもうのよ
いつかまたひとりになるのをしっかりわかっていなければ
ふたりになれないとおもうの

ひとりは
だれかもひとりだからひとりでいられるとおもうのよ
ふたりになることがあってもひとりをわすれないでいるから
きっちりいきていけるんだとおもうの

たぶん
なつかしがっちゃいけないのよ

おわった時間はさっぱりわすれて
胸にかさねちゃいけないの

よしっななめ腹筋10回ずつだっ(ФvФ)ファイト

111 名前:もうきん [2008/06/03(火) 15:06]
「芍薬」

やわらかくひらいて
次の日には褪せて
かおりも残さず散っていった

芍薬
わたしの一生分の命よりも
あなたのほうがきれい

112 名前:名乗るほどの者ではない [2010/06/08(火) 19:14]
いろいろ
知らなくていい
見つめあっていられなくてもいい

全部飛び越えて
いっしょにいけたらいいけど

いろいろ
わかってもらえなくていい
かなしいこと
受け止めてもらえなくていい

そのままあなたはそこで
そのままわたしはここで

いろいろ
星がまたたく
今夜も月はきれい

113 名前:てす ◆pNGtbbWniA [2013/09/18(水) 05:33]
tes



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