- 1 名前:名乗るほどの者ではない [2004/05/26(水) 02:39]
- ・詩板が開けない
・こっそり書きたい
・317タン、、、
などの理由でドゾー
- 33 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [2004/06/08(火) 01:29]
- 潔癖なまでに死を憎んだ彼の最期は腹上死だった
彼は恋人と気体になったまま逝った
ルームサービスの小池さんはこのことをなかなか話したがらなかったが
現場は流動物でいっぱいだったらしい
彼はことあるごとに自分の頭を打ちつけ その反動で生きていた
夜に目をさまし 朝に凍死していた
ひねくれもそこまでくると愛に変わるようで
彼の側から恋人が切れることはなかった
- 34 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [2004/06/08(火) 01:34]
- 新しい恋人を僕に見せるたびに、最愛のふりをして
彼は僕が鏡であるかのようにさまざまにふるまった
恋人たちはどれも同じような質感を持っていて
僕にはまるで風呂場の遊び道具にしかみえなかった
最後に彼と交わした言葉は「さよなら」だったように思うが
「好き」だったかもしれない
彼はホテルの27階で流れるように死んだ
彼の軽蔑していた死にあっけなく抱かれたのだ
- 35 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [2004/06/08(火) 01:41]
- 僕と彼が24時間なにかに夢中になっているかのように見えたのは
そのことについて話していたからだろう
彼は僕にメモ帳程度の関心しかみせておらず
客観とはあてにならないものだと知った
死について語る時 彼は意識してなかったろうが
はっきりと死についてはなしていたのだ
嫌悪するものを対象にはなすとき
それにくるまれているとも気づかずに
それは熱心に語っていた
それは熱心に
- 36 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [2004/06/08(火) 01:53]
- 殺してほしかった
かれをころしてほしかった
大都会でも太陽でもいいから
かれを粉々にしてほしかった
もしくは大学の講義のように僕を集中させない何かが
彼に向かい一言でも添い寝することのできなかった僕に
たった少しだけの勇気を与えてほしかった
すばらしい死に顔を僕に見せた彼は もうそれを受け入れていて
欲求のままくちづけをしても
手の届かない表情を ずっとずっと
みせつけていた
read.cgi ver2.0 beta3 (03/08/25)