人形使い

コテハン名 人形使い (トリップ:なし)

説明 因と果を結ぶ『見えざる手』だとか
情景がときに持つ圧倒的な質量だとか
正座した空想だとか
そういったものをヒューマニズムの臭いを排除して書く

詩人の多い料理店スレを経営。

詩、評価レベル さぁ

コテ名の由来 ある映画の登場人物

騙り いなーい

厨房レベル やたら雑談したがるので、高い。(?)
物腰は穏やかそうである。

人気 常駐してるスレにおいて、好感を持たれているようである。

出現スレ 書いた詩‥評価してあげるよ?Part20
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1082513874/ (dat落ち)
html化されるまでこちらで補完

//詩人の多い料理店\\
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1085581451/ (dat落ち)
html化されるまでこちらで補完

\\詩人の集まる天文台//
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/poem/1112232570/

他、梁山泊関連スレや、雑談スレ等。

代表作品 梁山泊第六十回準チャンプ作品
『無題』
顔を一枚の白い布で覆い
溶剤で隙間なく貼り付ける
端は余らせて
風になびかせる

喉を青く腫上がるほどしめつけて
声のひとすじをも殺し
もう一枚の白い布を結んで
指の跡は隠す

手と足の指の先は
丹念に焼いた後
丁寧にヤスリにかける
爪は深く切りそろえる

歯も折っておくとよい

乳房と性器は取り払う
完璧な滑らかさを追求
石膏で少し輪郭を整える

頭は丸めて
陥没するまで壁に打ちつける
まだ微かに意識があれば
きれいに水拭きもしておく

そうしてできたからだで
巨大な交差点の真ん中に立ち
腕をカギ状に曲げ
口を縦に大きく開いたまま
首を上向けて
ひたすらに回転する

やがて生まれた力で
中心化されたものを全て吹き飛ばす時
そこにあるものは何




梁山泊第七十一回チャンプ作品

『一日の終わり』

車窓より。

屋根瓦の上を夕焼けが歩いてゆき、送電線の上に寂寥(セキリョウ)が鳥のような輪郭をしてとまっている。
雲海を炙る、今日という活性の燃える歯車を押し終えた惑星は、劣化の時を迎え、ありとあらゆる知覚の延長には重たい時間がしがみ付き、ところ構わず錆がふつふつと涌いていた。

胸元に指先が伸びる。

→ON (sogar "apikal blend" /12K)

《エレクトロニカ is 音の桃源郷》のプチプチとはじけるノイズは擽(クスグ)りはじめ、項(ウナジ)を走る波頭に視界は溶解する。
それはまるで建築体の壁面に吹く量子嵐であり、集積回路を長い脚で歩くパルス蟲であり、金属板の上に彫られた阿弥陀模様を上下運動するのに酷似した体験であった。

物思いが使い古された因果の玉をついて拡散してゆく。

「そうか、ヒトは終わりを撒き散らして時間と空間の峰と峰を踏破してゆくのだ。
 レコードは再生を予期されており、再生された瞬間に終焉を予定されるのだ。
 だとすれば、拡張して、全ての行為が誘発するのは終焉であり、すなわち世界では何も起きてこなかったというのか!
「いや、少なくとも我々には繰り返しがある。それは希望の現身(ウツシミ)だ!

かねて聴き込んだ音楽渦の中心に巻き込まれながら視線をプレイヤーの輪郭(フォルム)に沿わせて、縋るように円周=輪廻の象徴を追い求め、その永遠の退廃の陰に雨宿りする。

やがて翻って再びなぞる視線の『始点』に至る思いにもう一度嫌な気分を再生したところで我が町へ到着。
流れ出すともう切迫感は人ごみに溶け出して霧散しまっているのだった。



こうしてヒトは生きているのだ
微かな首肯
胸中にひとつ
そして繰り返しを幾らか含んだ一日が、また終わる