うたた寝死人

コテハン名 うたた寝死人[うたたねしびと] (トリップ:◆WvShSU0mOg、◆utatasFSi.、◆SIBITp2nLc)

説明 雑談・馴れ合い好きで、基本は他力本願。討論・喧嘩が億劫な面倒臭がり。
作風は大別して1:どこか暗いorひたすら暗い スケッチ、2:のんびり物語風、3:バカ の3種類。
思考や動作がスローなので、詩作、批評等何をするにも時間がかかる。寡作。
締め切りが設けられた場への投稿はぎりぎりや遅刻が多く、雑談等のレスの応酬には一人だけ時差がある。
"後輩"とか気分で別HNをつけることもあったが口調や作風、IDなんかで大概即発覚する。ドンマイ。

"電ボ"とか、"カタツムリ"と呼んであげると喜んで食いついてきます。
ついでに、氏のレス(主に雑談など)は、心の中で電ボの声と口調で読むとより雰囲気が増します。

詩・評価レベル 本人は低いと言うが、これまでの活動からするに多分高め
雑談レベル〜真心レベルという意見も
数作見ればどこか既視感。

コテ名の由来 2chへの初カキコでもある、書いた詩‥評価してあげるよ?Part2へ投稿した詩をいかにも書きそうな
人間のHN、ということで安直に。固定化するとは予想だにしていなかった。
突発性の過眠症(多分睡眠不足とか過労の所為)とやらで仕事中や食事中、運転中でもポックリ寝る
ようになってしまった今となっては、似つかわしいことこの上なくなった。

騙り 今のところ存在せず
活躍の割に、煽りはうまく対処しているようだ

厨房レベル 低め、いい奴だ
しかし、うっかりミスで恥をかく事しばしば。稀に直情だが大概はマッタリ。

人気 ある方だと思うし、これから上がっていくだろう

出現スレ お好きに、どうぞ 2
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1027778948/ (dat落ち)


他、休息雑談スレ、投稿系スレ、地下スレ等をブラブラとさまよう。

代表作品 <代表作品、というより傾向がそれぞれ最も違いそうな3つ>


- いつもと違う作風で書くスレ 327より-

【労働者テーマ】
     「錆鉄の夜」

餌場でのたった一切れにすらありつけなかった野良犬は
割りたてのビール瓶よりも高い殺傷力を持ち
無防備に青雲にしな垂れる望月にすら牙を剥く
時には独りで過ごす事が誰かに対する愛となる

皇帝面した禍がまた首を縛し痩身を引き出すので
俺のあばらは明日も鍋で身悶えては出汁を取られる定め
花も鳥も一緒くたに煮られて俺同様半死なもので
舐めあう為の生ぬるい舌はちょん切られた様に失われている

多過ぎて最早掴みきれない「俺等に足らないものは何だ」
角を曲がり続けた挙句は「俺等が欲しているのは何だ」

搾取する側に立たない限りは搾取される側に立っているのだ
昨日従順であった犬が今日手を咬まない保証はないが
間違いなく鞭は振り回される
鉛の未来が黄金の過ぎ去りし日々と化すまで
俺達は全身に火傷を負って鉄の現在を消化しなければならない

 生きる限りは




- 梁山泊4 241-243 -より

母なる大地

骨に似た乾く砂の上 宙は冴え 鮮やかな黒
星が鳴らすトライアングルの音が結晶化して降ってくる
夜を迎えて45時間目 クレーター・クラヴィウス


キーーンコーンテン・・・  ガッバキン トザザ・・・
“The great oddity”トマストマスは 淡々と月を穿つ
齢63の細腕で
つるはしを振るい氷層を突き スコップで脇に除ける
もうあまり汗も出ない体を玉兎の毛皮で防備して
高熱の昼 極寒の夜 お構いなしにゆっくりと

夜のため融けない氷が 積まれてテラの青を映している

「わしらの先祖が入植する前 ああ  ずーーっと前だ、
 月にも命があったと思うんだわ、なぁ?違うかトマソン?」
木精で悪酔いすると彼は 決まって私に絡むのだった
「月はずっと岩石だったわけじゃねぇ、わしが思うにだな、
 太陽の金烏こいつが。こいつが渡ってきてだなぁ(手振り)、
 木も草も茅もみーんな燃やして、そんで月は滅びたんだーわ!!
 な?な?大発見だろ!」
満面の得意で胸を逸らし その後は決まって母と踊った
肝心なところで鼻歌になる”Shall we dance?”を歌いつつ

リピートされる『大発見』と逐一議論を繰り広げるには
私も若くはなくなってしまい
 そして親父は今日も
氷の層にある筈の「証拠」 古代の月のすみびとを求めて
淡々と月を穿つ    小さくなった体で


“The great oddity”トマストマスが マイペースに氷をかく横で
“情熱の深読mist”ビリーが1.5倍速で動いている
諭しても聞こうとはしない彼の口癖は
「騙そうたってそうはいくか、金になるモンが埋まってんだろホントはよ? 俺がいただくぜ!」
小粋な妄想を掲げて 哀れなビリーは懸命に掘る
荒野にささやか 二つの影


何かうまくいかないと思う時 視線は自然と上へ回帰する
母なるテラは
どれだけ陰ろうともなお青く 無意識下の郷愁をくすぐる
先人より継いだ肉のどこかに 刻まれた楽園の記憶

唯一テラへ行ったかぐや姫はどんな『故里』を見たのだろう
親父の「海は茅原跡説」を遮って 投げてみる
“The great oddity”は息子に “great father”のような眼差しで
「先祖がどうであろうとは知らん わしらの故里はここ 月だ」と
素っ気無く断言した

名作『帝様と私』は破天荒なリメイクを受けたが
みんな どの作品も 最後に月に戻るのは同じ

 私たちの故郷は


ごく稀に ごく稀にだが
トマストマスとトマソンと その息子トマソンソンは揃い
クレーターの氷を かき出す    (そして気の毒なビリーも)
はつらつと 手持ち無沙汰に わきゃわきゃはしゃいで三者三様
つるはしスコップ小さなシャベル それぞれ気ままなペース
そんな時私たちは 母なるテラを見上げるでもなく
 一心に月に向かう
レゴリスと氷の冷たい土地に

私たちは厳格なこの養母が好きなのかも知れなかった




- ポエムBAR☆トータス・Dの出る店☆ 261-262 -より

[宣誓―俺は断固として今のお前から自由を剥奪する]

いい加減信じてくれよ
俺の愛とか愛とか愛とか
現代の夜にお前を独りにしておくのが耐えようも無く心配だ
遠くの町に半身で立っているお前が不安で堪らない
酒の上の愛の何処がいけない
その場限りの声の何が悪い
お前に話しかけてるのは今この時間の
この目の前の酔っ払いだぜ
俺が抱きしめたいのは今この時間の
この瞬間のお前だぞ
未来のことなんて知るわけが無い
未来の俺が考えることだ
現在の俺は現在の俺の全権限と責任を以って
愛していると連呼している
何度も
何度も
何度でも
お前の世界をぶち壊してでも
お前の声を掻き消してでも
割り込んで無理にでも聞かせてやる

世の中にさんざ溢れたゴミを見てる場合じゃない俺を見ろ
煮詰め過ぎてもう食える気もしない心とやらで痛むな俺を見ろ
間抜けな俺の顔だけを見て笑ってりゃそれで良いんだよ
そろそろろれつの回らなくなった愛のリピートの解読に励めよ
未来のお前なんて解るわけがない
未来のお前がしのげばいいことだ
現在のお前はちょっと足を止め俺に付き合ってバカになるべきだ

確実に
間違いなく
愛とやらがここにあるんだから
少なくとも今くらいお前は
泣かなくて良い筈なんだ
辛いことなど知りたくはない
苦しいことは明日に繰り越せ
過去など知らない先など分からない
現在お前の前にあるのは
俺の心底と愛だけだ
他には何もありゃしないんだ
ただ今は俺だけを聞けよ
信じろ愛を
もう泣くな