第三十一回

お題:四字熟語

チャンプ作品
93 名前:意味を成さない四字熟語 1 投稿日:03/04/06 21:43 ID:Y9a7LXBT
  好きな四字熟語は?
って聞いたら あの野郎はもう すんごい笑顔で言いやがった
  そりゃアンタの名前でしょ
ばぁか 
漢字四文字並んでりゃ良いってもんじゃ無ぇんだよ
安直な思考の男なんて 嫌いだ

  好きな四字熟語は?
男は意味が分からないといった風に眉を顰めて理由を問うた
お題なんでとにじり寄ったら
  ○○○○?
とか 普通な、極めて普通な事を言いやがったので
私は左様ならと 席を立った
定型的な思考の男なんて つまらん


94 名前:意味を成さない四字熟語 2 投稿日:03/04/06 21:44 ID:Y9a7LXBT
気付けばあの野郎の家の前
インターホンを押す指、爪は黒く塗られ
出て来るなりあの野郎は一言
  すんげぇ爪
とか言いやがったけれど
単純で率直な言葉に嘘は無いから
  ねぇ、好きな四字熟語は?
また聞いてみる
安直な思考の男なんて 嫌いだ
けれど こいつの言葉なら つまらんことは無いから
  だから、アンタの名前だってば
理由なんて野暮な事は聞かず 直球で投げ返す
  愛してる
言う筈も無い
あんまり笑顔で見てくるので一言
むかつく、と言ってやった



チャンプ作品に対する批評
都立家政◆MD76fFko5o
1点。

ななほし◆lYiSp4aok.
2点。
楽しいショーとショートになってる。

霧都◆SNOW/oy/Uw
2点。

しいな まほろ◆tYbIWmaS5o
2点。
なんだか納得。共感しながら読みました。
情景が浮かんで、二人の関係がおもしろい。





準チャンプ作品
 (2作品同点受賞)
Ippei◆KIno895986

36 名前:傲慢暴虐たる者への詩(1/3) 投稿日:03/03/30 04:31 ID:32YIIWtv
『四字熟語』ッ!
それは正調人道である!
表意文字である漢字は
単独使用では非常に意味が薄い!
例えば「強」という漢字一字!
これだけではたとえ相対強度はわかっても
絶対強度はわかるはずがない…
しかし!「強」の前に「最」という文字を配置修飾してみればどうなる!?
そう!「最強」という頂点強度を手に入れることができるのだッ!
だがこれでは画竜点睛を欠くというもの…
真の王者は知力体力だけでなく
時の運すら常時味方である必要があるッ!!
力だけでは強運豪傑には勝てんッ!
ならば「最強」にさらなる補強強化を加えるまでよッ!!
穿耳刮目せよ!

37 名前:傲慢暴虐たる者への詩(2/3) 投稿日:03/03/30 04:31 ID:32YIIWtv
    ノ ___        _1_   ノ _     
   ノ| ̄|  |  |          ヽノ  ノ| ̄ノ      
   ̄| ̄| ̄| ̄| ̄       | ̄ ̄|   ソ       
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       | 十 |  /ヽ  
   /  ヽ ヽ \      | 口ヽ| /  \     


    ____        ──┐ ノ
   ├───┤           | ノ   \    
     ̄ ̄ ̄ ̄        ┌─┘ ̄ ̄| ̄\  
   ̄| ̄| ̄ ̄ ̄ ̄      |    | ̄| ̄|   
    | ̄|  ____       └─┐   ̄| ̄    
    | ̄|   ヽ/      、     |    |     
   ̄ ̄|   /\        ヽ──┘---┴─\  

38 名前:傲慢暴虐たる者への詩(3/3) 投稿日:03/03/30 04:32 ID:32YIIWtv
見よッ!この威風堂々たるさまをッ!!
森羅万象と時空を覇する無敗王者ッ!!!!
有頂天外たる真の力を今正に手に入れたのだッ!!!

  謹 慎 自 粛 せ よ 痴 れ 者 が ッ ! ! !

栄耀栄華は最たる愚ッ!!
傍若無人とはこのことよ!!
貴様は単独首位であるわけでは無いッ!
その阿修羅道を支えてきた者達がいるのだッ!
そう!貴様は所詮「強」の貧弱単語に過ぎんッ!!
「無」「敵」「最」の献身修飾があったからこそ!
超常威力を手にすることができたのだッ!!
それを無視忘却するは仁義に反すッ!!
諸行無常の理通りに滅びよッ!!
孤立無援となる前にッ!
報友反跡を心がけよ!!
驕兵必敗であることを忘れるなッ!!




うむ、我ながら青天霹靂かつ巍然屹立であったな。




クロラ ◆oNwpnhIJYU
48 名前:春夏秋冬 投稿日:03/04/01 18:18 ID:mpJjOhxB
「春夏秋冬」

 春に咲くべき花だった
 骨も焼いて粉にした
 あの柵だらけの家からの残響が
 お前の頬を染めたのだ
 結婚式は執りおこなわれ
 鳩の羽音が遠ざかるにつれ
 お前の滲みた両股のうろを
 手放しに震わせていた

 夏には東京へ出かけた
 羊歯は覚えるままに生え揃い
 便りもないまま、お前は絵の中に赤ん坊を産んでいた
 風邪をひき
葉ものを食べ
 穴にもぐり
 ひとりで眠った


 それだけ
 それだけだった