第二十二回

お題:

チャンプ作品
馬鹿

245 名前:欠片の番 投稿日:03/01/02 03:04 ID:viy/E6ib
紙で作った簡易容器
丸めて円錐すぼませて
力加減で先は穴無くとんがって

君が持つ
飴玉の私行儀良く
先越され
すぼまって
行き止まり
すぼまって

こんなに欠けても通れずに
君開く口にはまた丸い飴
光も漏らさぬ円錐の先
緩んで欲しいとその手に想う

目に塵運ぶ風を呼び
あくびを誘う陽だまりを呼び
欠片になって隙を待つ

赤い気泡の飴玉が
白い砂糖の飴玉が
無くなれば
欠片の番

君払うことなくと祈りつつ
君飽きることなくと祈りつつ
次の光で
私の番



チャンプ作品に対する批評
Canopus◆DYj1h.j3e
うん、着眼点が素晴らしいです。
食べられていく袋の中の飴玉、その奥に挟まるようにしてカケラがある。
迫りくる死(?)を感じつつも、じっと待っているだけ。
ただね、淡々としすぎていて、読後感に希薄さが伴うんです。
味はあるんですけどね、の2点。

ドン亀◆YdTp8oxx7.
3点。
はっきりいって、ちっとも論理的な詩じゃない。
それどころか、たぶん作者はバカだ。
うまく言葉が喋れない奴だからこんな文章になるのだ、きっと。
しかし今回投稿されていた「イトミミズと棒っきれ」という作品でも語られていたが、
子供(バカ)の絵は、たまに物凄い異化効果をもっている。
この作品こそそれだ!と俺は思うのだ。「先越され」とかわけわかんねぇし、
いきなり風呼ぶし、払うって何を払うんだかさっぱりわかんねぇんだけど、
なんだかわかるよーな気がするところが不思議だ。
強い思いをもちながら不安定に揺れる気持ちそのものが言葉になったかのようだ。
理性に言葉を左右されないバカは偉大なり。
俺はこれに今回一番の強烈なポエジーを感じた。
もう本当、ギリギリのバランスの上で成り立っていて、ちょっとでもバランスが崩れていたら0点だった。
最後にちょっと誉めておくと、この作者はただのバカではなく、自分の言葉を使えるバカだ。
そのへんも高評価の理由。

ところで俺の思ってる作者と違ってたら、バカ呼ばわりしてごめんなさい。

激辛正当派◆PmUYNHN29Q
1点
飴玉の心情を豊かに描くことで、この詩全体が何かの隠喩に見えてくる。
最初、ナナメ読みしたときは恋愛詩だと思った。
でも欠片の味わいみたいに、ちょっと物足りない大きさかも。イメージの額縁。

霧都◆WISH/t.n/I
2点

しいな まほろ◆tYbIWmaS5o
1点

名無しの雄◆YWbBGuPijI
2点
皆さんご評価の通り、引っ掛かる所の無い見事な辻褄に力を感じました。
欠片の強い思いを感じますが、あくまでも受身な女々しさ。
その「女々しさ」が、次第に「したたかさ」にも思えて来るので不思議です。
チャンプおめでとうございます。





準チャンプ作品 (2作品同点受賞)
しいな まほろ◆tYbIWmaS5o

193 名前:あいだに ちょこりと出ています 投稿日:02/12/29 00:25 ID:ocu50u2N

かたつむりの 先

うずまきの家に灯





268 名前:ショート03 投稿日:03/01/04 02:01 ID:AHqWdyI6
→の先ののは本来他の詞をアシストする役目で
こんな不意のサされようにはどぎまぎしたが
冷静に指摘した
「くるしまぎれです」

←の先は強固な窓枠のようでさらに壁のようでもあるが
どこかからこんな声がきこえてくる
だからどうしたと

↑の先にだが見える
辺縁に位置したがゆえにその下からサされているだだが
の同様事前に何も知らされていなかったので
「どういうことだ!」

ところで↓の先はいまのところ空白しかなく
この文章を挿入する頃には顕われるはずだったが
微妙なところをサしてしまった
茶を濁し貧困を露呈した気分の先だ

みかんさえない
みかんさえない