前 次 新10 1- 板 書
31:名乗るほどの者ではない 6/7 4:14
横たわる事実
死にたがっている人を止められるのは
同じように死にたがっている人たちだけで
生きることを望んでいる人たちでは
生きたい人の力にしかなれない
そんな事実に思い当たって
二言目を静かに封じる
眩しい光に眩んで立ちつくしていた筈なのに
いつの間にか私も光の側になっていて
暗闇でもがく人に一片の安らぎも差し出せない
私ではダメだ
その事実と同じだけあなたも
他の光の側を見ている誰であっても
やはりダメなんだと思う
ただ気がかりなのは
暗闇を歩く者同志の相乗効果につけ込まれ
ともに奈落に落ちていくマイナスの影響力
はらはらと 両手を組み合わせ
朝の来ないあの子を救う
ただ一つの可能性がどこかにあればと
そんな思いで過ぎていくこの頃の時間
前 次 書
ir ver 1.0 beta2.2 (03/10/22)